2016年4月20日水曜日

注文-生産

先日、京都国立近代美術館に初めて行った。



向かいの京都市美術館は朝から行列で
何をやっているのかと思えばなるほどモネとルノだった



3階の展示室へと上がっていく階段と大きな吹き抜け空間が印象的


"オーダーメイド展:それぞれの展覧会"というタイトルの、現代アートの展示をやっていた

何がオーダーメイドなのかというと
「鑑賞者が順路やテーマを選択しながら鑑賞することで、展覧会の見え方が変化するプログラム」とのことで
作品同士がどのように関係づけられ、作品の〈配列=オーダー〉がどのように決定されうるのか
要するに順路を自分で選んでゆく展示ということ
出口は決まっていて入口は2ヶ所あった

といってもワンフロアであるし
もっと入口がたくさんあったらもっと面白かったなと思う

私は階段を登ったところにある入口から観た
これが正規のルートであるらしい


入っていきなりヴォルフガング・ティルマンスのKyoto Installationが展示されていてアガった
去年夏、大阪にティルマンスの展示を観に行った。

この美術館のコレクションの中からキーワードに沿った作品がセレクションされ、区画ごとに展示されていた
キーワードは以下の通り
FRAME
COLOR / MONOCHROME
OBJECT
MONEY
READYMADE
BEYOND ORDER
ID
PLAY
BODY
REORDER
STILL / MOVING
特に目新しいワードはない


全体として観ると少し、雑多な印象は否めなかったが
それでもこの文脈で観る都築響一の着倒れ方丈記は面白かった
時々オットー・クンツリとかレオン・バクストのバレエリュスのための衣装デザインの原画があったりして、この美術館のコレクションの豊富さを知った


クシシュトフ・ヴォディチコのヴィデオ・インスタレーションが面白かった
擦りガラス越しに向こうにいる人の挙動が見える…という映像

"STILL/MOVING"のコーナーにあった、フィオナ・タンの≪揺りかご≫というタイトルの映像作品がSTILLかつMOVINGでとても良かった。
空中に吊るされたハンカチに映写機で投影されたいつかの誰かの記
ハッとしたし、呼び起こされた古い記憶が浮遊しているような気持ちがした


ピピロッティ・リストの≪私の空間に明るみを≫というインスタレーションが良かった
一見すると様々な物や本が置かれた本棚(STILL)
よく見ると浮かぶガラスの半球体、本の表紙に投影された映像(MOVING)

他にもマティスの"Jazz"やピカソの"Still Life"などが展示されていて
なるほど"STILL/MOVING"だった

椅子椅子椅子椅子本本本本

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